Nintendo Switchのゲームソフト『あつまれ どうぶつの森』は、メトロポリタン美術館が所蔵作品をゲームの世界の中で飾れるよう提供したり、マーク・ジェイコブス、ヴァレンティノなど世界的なファッションブランドが自社デザインを提供したりするなど、幅広いコラボレーションが話題となっています。
フランスの観光業でもこのゲームを利用したユニークなガイドツアーが行われていました。 西フランス、ロワール渓谷にある古都アンジェの自然科学博物館です。
博物館のガイドがゲーム内に作られた架空の島内で、島を訪問したゲストに博物館の館内で行うような解説をしてくれるというもの。 1801年に開館した当博物館は自然史を扱い、 化石、昆虫、貝類、鳥類、植物標本など53万点を所蔵しています。
博物館が感染症対策のため一時休館となったことから、ガイドのレオ・テシエLéo Tessierがゲーム内での特別ガイドを始めたところ、フランス国内メディアで取り上げられ話題になりました。
1時間の見学の中で、ガイドから生物の多様性について説明を受けたり、昆虫、化石、魚について質問を投げかけることができます。
ガイドと参加者の会話はゲームと同時にSkypeをつなぐことで可能になっています。
ゲーム上ではひとつの島に同時に8人までしか接続できないため、ツアー参加者の上限は学芸員を除いた7人とされました（画面の向こうに複数の人がいるのはOK）。
4月8日に始められたツアーは5月27日の回をもってひとまず終了となります。これまで実施された16回のツアーには、親と一緒に参加した子供、大学生、一般の大人と、幅広い層の参加がありました。フランスはもとよりベルギーやスイスからの参加もあり、ガイドを務めたレオ・テシエは「ツアーを通して様々な環境の人に博物館を知ってもらえて大きな手ごたえを感じた」と語っています。
5月の実施回
5/18（月） 17時～
5/21（木） 14時～
5/24（日） 17時～
5/27（水） 17時～ （最終回）
参加に必要なもの：
* あつまれどうぶつの森（ニンテンドーSwitch）
* Nintendo Switch Onlineへの加入
* Skypeへの接続（音声のみ使用）
Jeuxvideos.com による4月24日のバーチャルツアー実況はこちらでご覧になれます。
アンジェとは
ロワール渓谷最大の要塞形の城であるアンジェ城を有する都市。アンジェ城で展示される14世紀の「黙示録のタペストリー」は必見。周囲はフランス第３のワイン産地であるロワールワインのブドウ畑が広がり、ワイナリー巡りも楽しい。オレンジのリキュール、コアントローの生産地で蒸留場の見学が可能。地元の銘菓は紫色のチョコレート、ケルノン・ダルドワーズ。