ノルマンディー、2014年注目のトピックス

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2014年、ノルマンディーで解放を祝う

ノルマンディー上陸作戦70周年を迎える今年、訪仏してこの歴史的な作戦を回顧し、戦友を偲ぶ退役軍人たちを讃える行事がノルマンディー各地で行われる。ノルマンディーの人々にとって、世界情勢を変えた歴史的な作戦を記念し、敬意を表明するこの上ない機会となる。

2014年6月6日にウイストレアムOuistrehamで行われる公式記念式典には各国首脳が出席する予定だ。ほかにも一年を通じて、ノルマンディー各地でさまざまな記念行事が開催される。上陸作戦を他人事だとしているノルマンディーの自治体などなく、どの村、どの町にとっても上陸作戦は「我が歴史」なのである。

花火、ダンスパーティー、パラシュート降下、軍事基地の再現など、3月から9月までさまざまな式典やイベントが行われる。あらゆる層に向けたプログラムが用意され、ヨーロッパ史上最大の出来事である上陸作戦を賞賛する。

70周年というのは大きな転換点であることは間違いないだろう。上陸作戦を記憶し、過去への思いを新たにする観光、伝えていく観光が始まる。

70周年記念は、平和、和解、そして自由という基本理念を分かち合い、上陸作戦を知らない人々、特に若い世代へ上陸作戦を語り継ぐ機会となる。
www.le70e-normandie.fr

ジヴェルニーのモネの家、ブランシュ・オシュデ=モネの部屋を公開

クロード・モネの再婚相手アリス・オシュデの娘ブランシュは若い頃より画才に優れ、モネの傍らで助手を務めながら絵を学んだ。ブランシュはモネが一人目の妻カミーユとの間に設けた長男ジャンと結婚し、一時期ルーアンに暮らすが、再びジヴェルニーの家に夫妻で戻り大家族で暮らす。画家にとって最愛の妻アリス、そして息子ジャンが相次いで亡くなると、ブランシュは傷心のモネを献身的に支えるため、自らの画家の道を閉ざしながらも、モネの助手を務めながらジヴェルニーの家と庭の手入れに尽力した。
2014年、モネ財団はブランシュが暮らした部屋を修繕し一般公開する。壁にはブランシュが描いた作品「雪化粧の積みわら」や、モネとの親しさ示す写真などが飾られている 。

クロード・モネ財団
FONDATION CLAUDE MONET GIVERNY
www.fondation-monet.com

カサット、ホイッスラー、アンソール、シスレー… ジヴェルニーで印象派の特別展開催

ジヴェルニー印象派美術館は2014年3つの特別展を企画している。まずアメリカ人の印象派の画家たちに焦点を当てた特別展、次いでベルギーの印象派をテーマにした特別展、最後に印象派を語る上ではずすことのできないクロード・モネを取り上げた特別展が開催される。

「印象派とアメリカ人」3月28日〜6月9日
1880年から1900年にかけてヨーロッパやアメリカで描かれた70点ほどの絵画を展示し、アメリカ人の印象派画家たちの特異性を展望する。カサット、サージェント、ホイッスラーなど、多くのアメリカの画家がフランス人芸術家のより近くで制作活動を行ないたいと望み、ヨーロッパへと渡った。渡仏したアメリカ人たちはフランス人の画家たちと交流することにより、新しい美術の流れである印象派を取り入れ、自分たちのものにすることができたのである。彼らのタッチやモチーフには意外性があり、独自の個性を発揮している。

「印象派の都、ブリュッセル」7月11日〜11月2日
19世紀から20世紀にかけて、当時の最先端のヨーロッパ文化が集約されていた町がブリュッセルである。印象派を真っ先に受け入れたのもブリュッセルだ。この特別展では、ジェームズ・アンソールやヴァン・リッセルベルグら、独創的な解釈で風景や人々の生活、人物像を描いたベルギーの印象派に焦点を当てる。

以上の二つの特別展とは別に、モネが同時代や後世の画家に与えた影響を探る特別展が3月28日から11月2日まで開催される。フランス美術史におけるもっとも重要な芸術家の一人であるモネにオマージュを捧げるものだ。シスレー、ジヴェルニーに居住したアメリカ人画家たち、ジョーン・ミッチェル、平松礼二など、フランスだけではなく海外にまで及んだその影響力に敬意を表する。

ジヴェルニー印象派美術館

Musée des Impressionnismes Giverny
www.mdig.fr

本来の姿を取り戻すモン・サン=ミシェル

新しいエントランス、新しい通路、新しい乗り物・・・あらゆるものが、モン・サン=ミッシェル湾の海洋環境を保全しつつ、全ての人が容易にモン・サン=ミッシェルへアクセスできるよう配慮されている。

新しい駐車場はモン・サン=ミッシェルから2.5キロ離れた陸地に設置された。4000台が駐車可能で、周りの風景に溶け込むように設計されている。駐車場および観光インフォメーションセンターからモン・サン=ミッシェルまでは無料シャトルバスが運行されているほか、歩いて行くこともできる。シャトルにしても徒歩にしても、橋の工事が終了するまでは、現在ある堤防の上を通っていくことになる。シャトルバスからの降車はモン・サン=ミッシェルから400メートルほど手前なので、何にも邪魔されないモン・サン=ミッシェルの素晴らしい姿を堪能することができる。

2014年にはモン・サン=ミッシェルと陸地を繋ぐ工事が行われる。新しい堤防ができ、モン・サン=ミッシェル近くで板張りの橋につながっていく。最後の数キロメートルは浅瀬となる。年に数時間、潮流係数が110を超過するような例外的な数値に達する時以外はいつでも渡ることが可能で、景観を損なわないように限りなく目立たないように設計された。堤防と橋は歩行者用のスペースが広く取られている。工事が終了し、利用可能となるのは2014年末の予定。

その後に19世紀に建設された現在の堤防を壊す工事が行われる。それはモン・サン=ミッシェルの海洋環境の復元を目的にした大工事の最後の仕事であり、象徴的な出来事となるだろう。全ての工事の終了予定は2015年。 www.projetmontsaintmichel.fr www.bienvenueaumontsaintmichel.com www.blogpressmontsaintmichel.fr

ルーアンに360度の巨大パノラマスクリーン登場

2014年秋より、ルーアンに新しい観光アトラクションが登場する。「パノラマle Panorama」と呼ばれるこのアトラクションが楽しめるのはフランスでもルーアンだけ。人気のスポットとなるはずだ。

2014年、ルーアンの旧市街からすぐのセーヌ川沿いに丸屋根の建物が登場する。それが360度の巨大スクリーンに都市や自然を映し出す上映館「パノラマ」である。

上映館は高さ26メートル、長さ120メートル、直径30メートルの施設。ドイツ人のアーティストであり建築家であるヤデガー・アジジYadegar ASISIが制作した迫力のオリジナル映像作品が3作品上映される。

アマゾンの森を題材にした作品「アマゾニアAmazonia」は2014年秋にオープン予定の「パノラマ」で上映される最初の作品となる。ローマ皇帝コンスタンティノス時代の古代ローマを再現した作品「古代ローマRome antique」の上映は2015年の春が予定されている。ジャンヌ・ダルク時代のルーアンを再現した作品「中世のルーアンRouen médiéval」の上映は2015年末となる予定だ。
www.rouentourisme.com

ジャンヌ・ダルク記念館

ルーアンはジャンヌ・ダルクが火刑にあった場所としてよく知られているが、彼女の無実を証明することになる裁判が行われた街でもある。街のシンボル的な存在であるジャンヌ・ダルクにふさわしい施設がルーアンに登場する。  

ジャンヌ・ダルク記念館は、ルーアンのノートルダム大聖堂の大司教館にオープンする。大司教館は中世の面影が色濃く残る見事な建物で、2つの地下礼拝堂と15世紀に造られた部屋や塔がある。1431年にジャンヌ・ダルクに刑が言い渡され、その後1456年にそれを打ち消すことになる裁判が開かれた「宗教裁判の間」が残っており、ジャンヌ・ダルクの生涯を紹介するのに理想的な建物である。5つのフロアーに950㎡の展示スペースがある(企画展開催用スペースである「国家の間La salle des Etats」やオビニェ礼拝堂la chapelle d’Aubignéを含めた場合は1360㎡)。  

この記念館は、ジャンヌ・ダルクの歴史をたどり、そしてその歴史から物語を紡ぐ、という2つの大きな野心的な試みがされているところに独自性があげられる。歴史的必然性にのっとり、さらに市民の要望にも応える形だ。館内にはアニメーションマップ、騙し絵、3Dアニメーション、地形図、巨大スクリーンのビデオなど、充実した施設となる。2015年初頭オープン予定。  

Historial Jeanne d’Arc www.rouentourisme.com


写真クレジット
Plage d'Arromanches © Atout France/CDT Calvados    Chambre de Blanche Monet-Hoschedé « Fondation Claude Monet, Giverny – droits réservés »    Musée des impressionnismes Giverny ©Musée des impressionnismes Giverny - tous droits réservés
Musée des impressionnismes Giverny © J.Faujour-(ADAGP)
Mont-Saint-Michel © Syndicat Mixte Baie du Mont-Saint-Michel
Mont-Saint-Michel ©Thomas Jouanneau
Panorama Rouen © Asisi Gmbh
Historial Jeanne d’Arc © OTC Rouen vallée de Seine

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