フランスの写真イベント、写真スポット

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「パリ・フォト」、「アルル写真フェスティバル」など、フランスには国際的な写真フェスティバルが多数ある。 写真関連の企画展についての情報を集めた。

フランスの写真イベント、写真スポット

I. 写真フェスティバル

➮Les rencontres Arles photographie à Arles アルル写真フェスティバル(於アルル)
2014年7月7日~9月21日(展覧会)
2014年7月7日~7月13日(オープニングウィーク)
www.rencontres-arles.com
1970年に数名の写真家が始めた、写真フェスティバルの元祖ともいえるイベント。街中での写真展や巨大スクリーンを設置した古代劇場でのスライドショー、ワークショップなどが開催される。一時期は予算の都合により規模も内容も縮小されたが、2013年は規模を大幅に拡張して行われた。世界中の写真家や写真ファンがこの時期にアルルの街に詰めかけ、街は写真関係者の熱気で包まれる。

➮Planch(e) Contact à Deauville プランシュ・コンタクト(於ドーヴィル)
2014年10月25日~11月30日
www.deauville-photo.fr
1860年以降、多くのモードカメラマンや報道カメラマン、あるいはヒューマニスト写真家たちがドーヴィルに魅了され、作品を撮ってきた。ドーヴィルの風景をさらに多くの写真家の視点から切り取って欲しいという気運が高まり、作品点数を増やすために2010年に現代写真フェスティバル「プランシュ・コンタクトPLANCHE(S) CONTACT」が創設された。以来4年、写真家独自の宇宙や写真言語を多彩なドーヴィルの一面と結び合わせるべく、多くの写真家がドーヴィルに招聘され、作品を撮影してきた。

➮Paris Photo à Paris パリ・フォト(於パリ)
2014年11月13~16日
グラン・パレGrand Plais
www.parisphoto.com
毎年パリのグランパレ(Grand Palais)で11月に4日間にわたり開催される、ヨーロッパ最大級の写真作品や写真集などを販売する国際的なフェア。毎年約20カ国の出版社やギャラリーが参加している。2013年にはロサンゼルスでも開催されるほど世界中のカメラ関係者が注目するイベントである。

➮Salon de la photo / Paris パリ・フォトサロン(於パリ)
2014年11月13~17日
www.lesalondelaphoto.com
パリのポルト・ドゥ・ヴェルサイユ国際催事場で毎年11月に開催される写真の祭典。有名写真家のトークショーや各カメラメーカの新作発表会などが行われる。カメラ好きな人、アマチュアからプロの写真家まで、写真好きの人が熱い視線を送るイベントである。

II. 写真関連の展覧会

➮「パピエ・グラセ-コンデナスト社のモード写真百年の歴史」 於パリ、ガリエラ・モード博物館)«Papier glacé, un siècle de photographies de mode chez Condé Nast» au Palais Galliera, Musée de la mode de la ville de Paris
www.palaisgalliera.paris.fr
2014年2月28日~5月25日
「ヴォーグ」等の有名ファッション誌を発行するコンデナスト社のアーカイヴから、一世紀にわたるモード写真を展示する 。

➮「アンリ・カルティエ・ブレッソン」回顧展 (於パリ、ポンピトドゥーセンター)« Henri Quartier Bresson » au Centre Pompidou, Paris
2014年2月12日~6月9日
www.centrepompidou.fr
アンリ・カルティエ=ブレッソンの没後10年を記念した、ヨーロッパで初めての回顧展が大々的にポンピドゥー・センターにて開催される。500点以上もの写真やデッサン、絵画、映像、文書などが展示され、現代を代表する写真家カルティエ=ブレッソンの名声を築き上げた70年におよぶ仕事を俯瞰する。

➮ロバート・メイプルソープ展(於パリ、グラン・パレ)«Robert Mapplethorpe » au Grand Palais
2014年3月26日~7月13日
www.grandpalais.fr
ロバート・メイプルソープはポートレート、ヌード、静物などのモノクロの非常にスタイリッシュな作品で知られる芸術写真の巨匠である。エロチシズムに溢れた官能的な作品で有名だが、そのほか200点以上の作品が展示され、1970年代初頭から若くして他界する1989年まで彼が追求し続けた完璧な美学を紹介する。

➮「パパラッチ!レンズを通したスターとアーティスト」(於メッス・ポンピドゥーセンター)Paparazzi! Photographers, stars and artists au Centre Pompidou-Metz / Metz
2014年2月26日~6月9日
www.centrepompidou-metz.fr
50年間にわたる、レンズを通したスターやアーティストの姿を写真やビデオなどで紹介する。作品は600以上にのぼり、現在も巨匠と語り継がれるアンディー・ウォーホールなどから影響を受けたパパラッチフォトグラファーでありパパラッチカルチャーの先駆者であるロン・ガロンらの作品を通して、パパラッチ文化の美学を検証する。

➮騎馬スペタクル「ジンガロ」の写真展(於オンフルール)Exposition photo consacrée à Zingaro aux greniers à sel de Honfleur
2014年7月15日~8月24日
www.ot-honfleur.fr
ノルマンディー地方で世界馬術選手権が開催される今年、馬をテーマにした写真展がオンフルールの塩倉庫にて開催される。展示されるのは、狂乱と詩情が入り交じった人間と馬の深い絆をあらわにし、騎馬スペクタクルの美しさを見せてくれる写真家アントワーヌ・プペルの作品である。

➮アントワーヌ・ブロー写真展「子供時代」(於アヴィニョン)"Enfances" expo photo d’Antoine Boureau / Avignon
Square Perdiguier
www.antoine-photos.com
世界の子供たちの日常を3年にわたり記録した写真展。展示は10人の子どもの10の物語にわかれており、モデルとなった子供たちの立場は難民、アーティスト、部族に属している子どもなど様々である。写真家で人道主義者でもあるアントワーヌ・ブローは、この写真を通して子どもの日常に対するステレオタイプのイメージを崩し、子どもを成長させる為に必要なものはなにかを伝えたいと望んでいる。「子ども時代」という写真集を展示場で購入することが出来る。

➮モンティエ・フォトフェスティバル(於モンティエ・アン・デル)Festival photo Montier / Montier-en-Der
www.festiphoto-montier.org
自然に関する写真フェスティバル。大人だけでなく、子供向けのフォトコンテストも行われる。特徴は、単に写真に関する祭典ではなく、子どもたちが自然環境を学ぶワークショップが開かれ、それを通して自然を守る大切さを学ぶことが出来ることだ。展示されている写真はどれも雄大な自然とそこに生きる動物や人々で、子どもだけでなく、大人も写真を通して自然を守る大切さを確認するイベントである。

III. 美術館、ギャラリー、書店

➮ヨーロッパ写真美術館(パリ) Maison Européenne de la Photographie
新しいタイプの文化施設で、展示センターや大きな閲覧図書室、写真家が制作したり写真家についてのビデオライブラリー、講堂がある。写真美術館は、展覧会の複製や印刷物、フィルムという三つの媒体を通して、一般の人々が気軽に写真に触れられることを目指している。
www.mep-fr.org/
詳細

➮ジュ・ド・ポーム国立美術館(パリ) Galerie nationale du Jeu de Paume
美術館の建物は、1861年にナポレオン三世の命で室内庭球場として建設された。1940年代から80年代にかけては印象派の作品を展示し、印象派美術館として知られていた。その後は近現代作家を専門に扱い、2004年に、主に写真と映像作品を展示する美術館となった。 www.jeudepaume.org

➮ギャラリー カルティエ・ブレッソン財団(パリ) Fondation Henri Cartier-Bresson
モンパルナスの住宅地にひっそりと佇む美術館。94年に死去したブレッソンの意思で写真や資料を保護する目的のもと設立した財団。ブレッソンの常設展と、企画展を定期的に行っている。日本人写真家の企画展など幅広い展示をしている。
www.henricartierbresson.org/

➮ル・バル(パリ) Le Bal
クリシー広場近辺に会館したドキュメント写真を中心に展示しているアートの発信地。全ての人にビジュアルアートに触れてもらいたいという願いから設立された。併設のカフェはオーガニックフードカフェで働いていた2人のシェフが腕をふるい、地元の人々の人気のカフェとなっている。
www.le-bal.fr/

➮ポルカ・ギャラリー(パリ) Polka Galerie
マレ地区にある、戦後から現代までの写真家の作品を紹介する写真専門ギャラリー。日本人の写真家の展示会も行っている。オーナーはビジュアルアート専門雑誌「ポルカ・マガジン」も手掛けている。
www.polkagalerie.com

➮書店 タッシェン(パリ) Librairies TASCHEN
タッシェンはドイツ・ケルンに1985年に創設された出版社。タッシェンはヴィジュアル本専門の出版社で、その直営店がパリの6区にある。書籍は20カ国の言語で文章が入れられ、90カ国以上で販売されている。店内はまるで現代アート美術館のような内装で、客が本を手に取りやすいように整然と並べられている。
www.taschen.com/

➮ラ・フォト・リブレリー(パリ) La Photo Librairie
17区の住宅地の一角に、写真が好きでたまらないというオーナーが36年前にオープンした写真集専門店。フランスでも人気の荒木 経惟など日本の写真家の本も揃えている。書籍の種類は多岐にわたり、店内は天井まで写真集で占められている。
www.photolibrairie.fr