美食の祭典2015 [1]

5年前、秋分の日にフランス全土で開催されるようになった食のイベント「美食の祭典」。3年前からは9月下旬の週末3日間にわたる祭りとなり、質量ともにパワーアップしています。 今年のテーマは「創意と斬新」。二つのキーワードが示すのは、“食”がオリジナリティに富む表現方法であり、知られざる土地を探求する絶好の手段であるということ。
この大胆な目標を可能にするため、「美食の祭典2015」の総合ディレクターに抜擢されたのは2007年のミシュランガイドで唯一の女性3つ星シェフとなったアンヌ=ソフィー・ピックです。情熱と繊細、自立と毅然を内に秘めた彼女は、絶対的な男社会である料理界において、強固な意志と粘り強さをもって、独自で女性シェフの地位を築いた人物。
「創意と斬新」のテーマは、彼女の料理家としての道筋そのもの。彼女はこう語っています。「料理の道に入った時、自分の皿を仕上げるのに頼れたのは自己の直観と感情だけでした。技術は手を動かしながら付いてきました。それが自分には大いなる自由を与えてくれた。自由があるからこそ、独自の料理を追及し、経験したことのない複雑な風味を取り入れ、〈苦〉、〈酸〉、〈ヨード香〉、〈焦香〉、〈煙香〉といった言葉で割り切れない味を探求し自分のものにできるのです」。
期間中の9月25~27日は、フランス各地の都市や町で、大きな食事会(バンケット)やピクニックが開催されるほか、食をテーマにした講演会、食の生産者を訪ねる見学会、料理教室や料理コンクールなど、様々なイベントが実施されます。
「美食の祭典」ホームページでは、総合ディレクターのアンヌ=ソフィー・ピックが監修したクリエイティブなタルティーヌのメニュー(注:タルティーヌとはバゲットを縦割りした断面にバターとジャムを塗ったものでフランスの朝食の定番)を披露します。
当ホームページではまた、フランス各地の有名シェフのオリジナルメニューが掲載されますが、今年は女性シェフが中心となってメニューを紹介します。いずれも土地と時節の食材を使い、手頃な価格で新鮮な食材を口にできるメニューを提案しています。また、メニューには個人的な発見や経験を盛り込み、創造と斬新のテーマを追求してもらいます。
パリ市内のイベント
- ヤニック・アレノおすすめパリ生産者のマルシェ Le Marché des producteurs du Terroir Parisien de Yannick Alleno [3]– 土
- グルメ・ラリー Rallye gourmand [4] -土
- ストリート・フード・テンプルStreet Food Temple #2 [5] -土・日
- モンマルトル~セーヌ河のクルーズ・ピクニックCroisière-Pique-nique de Montmartre à la Seine [6] - 土・日
- チーズ・ファッションウィークFromage Fashion Week [7] – 日
- バンケット5000 Banquet de 5000 [8] – 土・日
- 美食の祭典アペリティフ L'Apéritif de la Fête à Paris [9] – 日
- トゥス・オ・レストラン(フランスレストランウィーク)Tous au restaurant - Votre invité est notre invité [10] –土・日
- ホテルグループ「ヴァカンス・ブルース」による美食の祭典La Fête de la Gastronomie made in Vacances Bleues [11] - 土・日
- フランスレストラン経営者組合によるアペリティフL'apéritif convial de l'Association française des Maîtres Restaurateurs [12] – 土・日

