フランス観光開発機構は2024 年1月、神奈川県逗子市にて、大西洋に接するフランス西部のヴァンデ県ならびに、4年に1度開催される単独無寄港無補給の世界一周ヨットレース「ヴァンデ・グローブ」の主催者とともに記者発表会を行いました。 ゲストには、ヴァンデ・グローブに2016年、2020年と2回出場し、2024年に3度目の出場を目指すDMG MORI SAILING TEAMの海洋冒険家 白石康次郎氏を迎えました。白石氏は2020年大会でアジア勢初の完走を果たしています。
鮮烈な印象を残した日本からの参戦者
記者発表の冒頭に登壇したヴァンデ県議会第一副議長兼、ヴァンデ・エクスパンシオン会長ギヨーム・ジャンは、白石氏が初めてヴァンデ・グローブに登場した時の印象について、「濃紺の袴を着け腰には木刀を差し、圧倒的な笑顔でそこにいた彼の姿は、ヴァンデの人々や応援に集まった数十万人の人の心に強く焼き付いた。以来、彼は自分たちにとって、日本、それも“素晴らしき日本”の象徴になっている」と語りました。今年はぜひ日本からヴァンデへ白石氏の応援に駆け付け、ヴァンデの旅も一緒に楽しんで欲しいと呼びかけました。とくに2024年は、ヴァンデ・グローブ第10回大会という節目の年であるほか、5月には国際花の博覧会「レ・フロラリー」がヴァンデ戦争の歴史が刻まれたシャボットリ―城で開催されることや、6月にオリンピック聖火が県内を通過するなど、ヴァンデ県にとってイベント豊富な年であることを強調しました。
単純明快、しかし世界で最も過酷なレース
ヴァンデ・グローブ大会のジェネラル・ディレクター、ローラ・ル・ゴフは、このヨットレースについて、「ひとつの海、ひとつの船、ひとりのスキッパー、それだけで構成される単純明快なコンセプトで、誰もが理解できるレースだ」と説明。その一方で、「海のエベレスト」と呼ばれるほど苛酷なレースでもあり、これまで完走できた人の数は宇宙に行った人の数より少ないと、レースの厳しさについて言及しました。外洋航海のあらゆる困難をたった一人で克服せねばならない状況は、まさにスキッパーを中心とした「ヒューマンアドベンチャー」であり、男女の差や身体のハンディキャップの有無に関わらず、誰もが同じ条件とカテゴリーで戦う世界で最もインクルーシブなスポーツ大会のひとつである、とも述べました。
続いて登壇した白石氏は、ヴァンデ・グローブを「日本で例えるなら箱根駅伝」とし、観客がトップから最終走者までを同じ熱狂度で応援する醍醐味があるとし、レースを通じて感動を共有したいと、2024年大会への意気込みを語りました。
ヴァンデでしたい10のこと - Xpérience Vendée 2024
ヴァンデ県観光局のカレン・アレトリュは、ヴァンデ・グローブの出発地とゴール地となるレ・サーブル・ドロンヌの見どころについて触れたほか、ヴァンデ県の観光的な魅力を「10の体験」に絞り紹介しました。
広大な景色で解放感を味わう
二つの島で魅惑の時を過ごす
鰯の水揚港サン・ジル・クロワ・ド・ヴィを訪ねる
緑のヴェニスと呼ばれる景勝地マレ・ポワトヴァンの水上散策
味わいある小さな村を訪ねる
田園風景の中オリエント急行の実車輛で旅する
歴史テーマパーク、ピュイ・デュ・フーのスペクタクルに驚愕する
お城の暮らしを体験する
ワイナリーを訪問する
ヴァンデの食を極める
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