オーギュスト・ロダンロダン没後100年

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上野の国立西洋美術館の前庭を飾るブロンズ像「考える人」の作者、19世紀を代表する彫刻家オーギュスト・ロダンは、ちょうど100年前の1917年11月17日、パリ南西にあるムードンの地で亡くなりました。77歳でした。  没後100年を記念し、彫刻をはじめいろいろな分野で、ロダンをしのぶイベントが繰り広げられています。

1)「ロダン没後100年記念展覧会」 パリ・グラン・パレ国立ギャラリー、開催中、7月31日まで。

 ロダン美術館とグラン・パレが協力して、ロダンの作品の展示とその世界の回顧を通し、現在まで続くその影響の大きさを紹介しています。ロダンの作品200点に加え、ブールデル、ブランクシ、ピカソ、マチス、ジャコメッティ、バゼリッツ、ゴームリーらロダンの影響を受けた、アーティストの作品も展示されます。
http://www.grandpalais.fr

2)「キーファーロダン」 パリ・ロダン美術館 開催中、10月22日まで 。

 ロダンの石膏習作や原型の価値に注目した展覧会。これまで未公開だったものを含め彼の石膏習作や原型とドイツの現代芸術家、アンセルム・キーファーの現代作品が並べて展示されます。巨匠と現代作家の斬新で力強い「対話」が楽しめます。
http://www.musee-rodin.fr

3)ロダン記念硬貨を発行

 フランス国立造幣局(La Monnaie de Paris)は、ロダン没後100年を記念し、4種類の記念硬貨を発行しました。10ユーロと100ユーロの銀貨では、表側にそれぞれの額面とフランス共和国の刻印、裏面にロダンの横顔と「考える人」が刻印されています。額面2ユーロの飾りのある記念硬貨は2種類。表側にはロダンの横顔と「考える人」、裏側には、ユーロ圏の地図と2ユーロの刻印があります。価格は20ユーロと10ユーロです。
 ところで、このフランス国立造幣局は、お堅いイメージから「Metalmorphoses」という改装プロジェクトを経て、市民一般に開放されたスペースになりました。貨幣コレクションや造幣技術を紹介する博物館、イベント用スペース、三ツ星シェフ、ギ―・サヴォワのレストランも含む複合施設に変身したのです。中庭にはカフェ・ブラッスリーもあります。額面2ユーロの飾りのある記念硬貨は2種類。表側にはロダンの横顔と「考える人」、裏側には、ユーロ圏の地図と2ユーロの刻印があります。価格は20ユーロと10ユーロです。
]https://www.monnaiedeparis.fr  

4)ロダン美術館(パリ)

  オテル・ビロンという名で知られる18世紀の豪華な建物にあります。1919年の開館ですが、最近、新しいい視点から改修され、ロダンの創造の過程がより一層理解できるような展示内容になりました。これまでしまいこまれていた、数多くの石膏原型や習作が展示され、作品の制作プロセスが見て取れるようになりました。3ヘクタールにも及ぶ美術館の庭は、「カレーの市民」、「地獄の門」、「バルザック像」、「考える人」などの名作が、木陰、泉、バラ園、芝生、花壇を背景に立つ野外美術館になっています。
http://www.musee-rodin.fr

5)ロダン美術館(ムードン)

 パリ南西のムードンの小高い丘の上にあります。ロダン最後の家となった「ラ・ヴィラ・デ・ブリヤン」と隣接する美術館の二棟からなります。「ラ・ヴィラ・デ・ブリヤン」は、仕事のため1895年にロダンが購入した自宅兼アトリエです。現在は当時の写真に基づいて、ロダンの生活ぶり、仕事ぶりが再現されています。庭には、妻ローズ・ボーレーとロダンがともに眠る墓があり、「考える人」が見守っています。美術館には、「地獄の門」などのほか、大小の石膏習作や原型の数々が展示されています。スケッチ、習作は最終作品に至る、ロダンの創造の道筋を知ることができる貴重なものです。
http://www.musee-rodin.fr/fr/le-musee/le-musee-rodin-meudon

6)パリの街を飾るブロンズ像

  美術館に足を運ばなくても、ロダンの作品を楽しむことができます。パリでは、あちこちの公共スペースにロダンの作品が立っています。

  • 「青銅時代」・・・16区、ロダン広場
  • 「接吻」  ・・・1区、テュイルリー公園
  • 「考える人」・・・7区、メトロ・ヴァレンヌ駅ホーム
  • 「ヴィクトル・ユーゴー像」・・・16区、ヴィクトル・ユーゴー通り
  • 「バルザック像」・・・14区、モンパルナス通、7区、メトロ・ヴァレンヌ駅ホーム