コースの紹介
王と女王にゆかりの地をめぐるこのコースでは、彼らの城や住まい、大聖堂、庭園、食べ物、ワインにスポットライトをあてます。かつて、王家の人たちの暮らしがどれほど心地よかったか、あるいは今、たとえ王族でなくてもこの地の暮らしがどれほど心地よいかを体感する旅となるでしょう。
世界遺産に登録されているロワール渓谷Vallée de la Loireは城館、庭園、ワイナリーを豊富に抱えています。そしてそれらすべてを備えたトゥールToursの街は、保存の行き届いた木組みの家々が並ぶ中世の旧市街、フランスの守護聖人である聖マルティヌスの終の棲家、国際美食館Cité Internationale de la Gastronomieだけに許された方法で料理を讃えるコツも持ち合わせています。
ロワール川沿いというその戦略的な立地から、当地方の主要都市の一部はそれぞれが抱える城館よりもずっと古い歴史を有しています。たとえばオルレアンOrléansは、1429年にジャンヌ・ダルクによって解放された街という特別な地位を誇ります。ジャンヌ・ダルクとは関係ありませんが、サイクリストにとって大切な情報を1つ。ユーロヴェロ(全欧自転車道路網)のルートNo.6はロワール川をほぼカバーする形で延びています。
ルイ14世は確固としたビジョンのもとに、かつての狩猟小屋をフランス随一の壮麗な宮殿と庭園に変えました。古くからユネスコの世界遺産に登録されてきたこの宮殿(ヴェルサイユ宮殿)は、1682年から1789年のフランス革命までフランス国王の公邸として使われました。素晴らしい庭園の数々を擁し、周辺に心地よい森が広がるヴェルサイユVersaillesの街も魅力的です。
3つのC、つまり大聖堂Cathedral、戴冠式Coronations、シャンパンChampagneがランスの旅を際立たせています。ランスを訪れれば威風堂々とした大聖堂(ユネスコの世界遺産)が真っ先に目を惹きます。しかも、この大聖堂ではかつて34人の歴代のフランス国王が戴冠式を挙行しました。戴冠式を終えたあと、歴代の王たちもおそらく、周囲に広がる地元のブドウ園でつくられた金色に泡立つ美酒に酔いしれたことでしょう。
移動について
都市 | 都市間の最短距離 (目安) | 列車/バスを使った都市間の移動所要時間(目安) |
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トゥール↔ オルレアン | 121 km | 1時間20分(ローカル列車) |
オルレアン ↔ ヴェルサイユ | 121 km | 2時間~(乗り換えあり) |
ヴェルサイユ ↔ ランス | 167 km | 2時間~(乗り換えあり) |
ヴェルサイユ発着の鉄道の旅はパリを経由し、さらにはパリ市内の複数の駅を移動しなければなりません。ほかの交通手段であれば簡単に移動できるのに、鉄道の旅ではさらに時間と面倒がかかります。とはいえ、パリとその近郊を車で移動するのも容易ではなく、移動に遅れが生じる場合があります。したがって、どの移動手段を使うかはほかの要素、つまり何人で旅をするのか、荷物はいくつあるのか、どの時間帯に移動するのか、パリでの待ち時間はどれぐらいか、などに左右されることになるでしょう。